建具制作/魚住建具
3Dモデリング、デジタルファブリケーション/TERADA 3D WORKS
導光板設計/静岡技研工業株式会社
レクサス匠プロジェクトで制作した和紙照明。
直線で構成されるHPシェル構造を3D技術で設計し、3Dプリンターで出力されたチタンのジョイントパーツで立体の檜の木枠を制作。
木枠へ直接掛けた糸に楮繊維を薄く漉きあげ、乾かしを繰り返すことで線が面へと変化していく。
檜は建具職人に加工を依頼した。
特注である三角形の導光板を台座として置き方を変化させることで様々な表情を見せる照明となった。
大量生産・消費社会に疑問を持ち始め、暮らし・仕事の質を意識する成熟した社会に移行していく中、機械生産品と比べられ職人が値下げの要求にさらされる状況を見直し、日本のものづくりの後継者の技術・生活を守るべく、もちろん質のよいものを作り適正な価格を設定していくことを目指すために何ができるかをコンセプトとした。
手工芸の制作工程に3D技術やデジタルファブリケーションを組み込み、それぞれの長所を生かした制作プロセスに挑戦しました。
本プロジェクトでは、手作業と、最新の技術を取り入れることの関係を考え、昨今不安視されるように、最新の技術が人から仕事を奪うのではなく、人の創造性を飛躍的に伸ばす補助をいかにしてくれるかの検証も目指しました。
伝統的な技術と最新の技術を融合する試みを、ものづくりの新たな形のひとつとして提案した。
2019年 A`Design Award Arts, Crafts and Ready-Made Design Award Category 銀賞 受賞, ミラノ/イタリア