“和紙の床の間”
床の間とは一説によれば、飛鳥時代の僧侶が仏像など置くために設けた場所であり、書院造りの床は高貴な人の高い座所と言われていた。
そして時代は流れ、現代では書や骨董品などの美術品を愛で、生活に潤いを与える場所となっている。
都会の煌びやかなショップの中に華やかな人々が行き交う、その中に静の空間が生まれることで人々の視線がふと止まる。
衣服を掛け軸に見立てることで、床の間が衣服というアートを愛でる空間となる。
床の間という無駄のないシンプルな造形が、和紙という素材の存在感で穏やかで優しい光を放つ。
そんなアートフレームになることを目指し制作した。
愛らしいイメージとスタイリッシュなイメージ、2箇所のアートフレームの装飾を担った。
今回、春先の桜の時期の設置となったため、桜の立体メッシュを3Dプリンターで制作。
立体の桜があしらわれた壁面を模した和紙となっている。
もう1箇所は、スタイリッシュなイメージで白を基調とし、床の間の花器は、3Dプリンターを用い構造をナイロン樹脂で作り、表面を和紙の原料の楮で漉きあげた。