ディレクション/T2クリエイティブ
施工/ Branco
本作品では日産新型EV「ARIYA」という美しい蝶が、繭から現れる瞬間を表現した。
ARIYAの意匠や設計コンセプトは日本的な感性が通底している。
本作品の手工芸がもつ表面的な美しさは外装の意匠、障子の内と外を曖昧に隔てる日本文化の精神性は、車内と車外をデジタルやAIで繋ぎ、境界を曖昧にする技術の比喩として表現。
また「電動の美」を表現するためパラメトリックな設計とし、近未来的な印象の形状とした。
和紙制作工程
木製のフレームに等間隔に釘を打ちそこに和紙の糸をかけることで、様々なデザインパターンやテクスチャー感を作り出す。
楮を溶かした水槽に糸を掛けた木製のフレームを沈めて、持ち上げることでそこに薄く楮が乗る。
それを5-10回程度繰り返し楮を絡めることで線から面に変化する。
その作業によってデザインパターンが自然に立ち上がる。
フレーム制作工程
パラメトリックなフレームを3Dデザインにより立ち上げた。
そのフレームに制作した和紙を数パターン貼り付けて、面として展開することで表情を持たせた。
工程や手法そのものにARIYAのARTBOXコンセプトを練りこんだ形とした。
コンピュテーショナルデザインと手仕事の融合。
ARIYAのAI技術による内と外の関係性の再構築は、和紙の内と外の境界線を完全に分断せず曖昧にする特性は日本的な感性と重ねた。